飛んで火に入る夏の虫【燕岳~常念岳 縦走】Vol.2
8/9(日)
6時に起床し部屋から外を眺めるも
真っ白
ホワイトアウトのレベル
睡眠は約10時間ほどとれてたから体調だけは万全
各々準備をし、6時半頃出発
捻挫には前日の夜からMくんにもらった湿布を貼っていた
朝、ガチガチにテーピングをした
燕山荘の前で記念写真を撮ってもらった
出発するときの燕山荘の前の様子
この前のダインビングより視界はまし
歩き始めてすぐ、軽めの横殴りの雨に見舞われた
「ちょ、いったん山小屋もどろ」
ってなった
5分くらい待ったけど
絶対状況変わらんから意を決して出発
それでも歩みを止めない
風が強いから、一気に雲が流れたとき右手にダイナミックが山々が見えた
時々一気に広がる視界に一喜しながら進んだ
いうても覆われてるけど
稜線がこんにちはしかける
広がっていく視界
間近で見るとまあまあすごいって感じるんやけど
パノラマした
時間が経つにつれ雨風もましになっていった
つらかったのは最初の5分だけ
なんかっぽい
けどなんかわからん
下におった知らん男性がおれらの方に向けて写真を撮ってきた
あとでLINE交換して写真くれるんかとおもた
けどもちろんそんなことはなかった
歩んできた道
もしくは
これから歩む道
どっちか忘れた
誰もがきいたことあるであろう槍ヶ岳の文字が
でも今回は行きません
いつかきっと(ナオトインティラミスで、いつかきっと)
この登りがきつかった
この日の中間地点くらいである大天荘に到着
2時間くらい歩いた
大天荘の前
ようこの天気でテント立てるわ
ここで少し休憩
大天荘は、なんか食べる人じゃないと入られへんから
当然自分たちはケチって入らん
外で食事
Bくんはずっと食パンとマスタードを塗ったサラダチキン食べてる
おれらもギョニソにマスタードかけさせてもろて食べた
ギョニソってそれ自体はそんなうまないから、マスタードが救いとなった
ここから片道10分で大天井岳(おてんしょうだけ)に着く
大天井岳はこれから進んでいく方向ではないけど、どうせやから一応登る
ピストンで回収
意外と高い
頂上付近から見る大天荘
写真奥の方向に進んでいく
常念岳方面に
登山せえへん人からしたらだいぶ行動がイメージしづらいかと思うけど
ご勘弁を
常念岳方面に歩き始めてから、大天荘を振り返る
てかロキソニンがきいてんかテーピングがきいてんかアドレナリンかしらんけど
捻挫がだいぶまし
昨日の夜は階段おりるのも手すりにめちゃめちゃ体重かけておりてたのに
本当に
よかった
うれしくて
うれしくて
だいぶ天気がまし
リアルで見たら感動する
リアルで見たら感動するんやろなって思ってみてほしい
ひたすら稜線を歩き続けた
まったく苦じゃないなこれは
雪渓がある
奥のピークが常念岳
手前のピークが横通岳
道がまさに山の横を通っているのがわかるやろか
ここからひと下りすれば今日の宿、赤い屋根の常念小屋に着く
目の前にそびえたってるのが常念岳
間近に迫る常念岳と対峙しながらさくさくとくだった
すぐ着いた
12時半頃着
チェックイン
夕食付9500円
余裕の額
会社で隣の席の女性と話してたけど
普通に収入より支出の方が多い月が多いらしい
おれ、旅行行ってもそんなことならへん
自分の物欲のなさに感謝
ここも山小屋にしては良心的で、ビーフシチューが700円やったから
今回は迷わず購入
全員で食べた
並のボリューム
味は、初めてカレー作った奴のカレーって感じで
コクはなかった
けどTPOのPOのおかげでおいしく感じた
天気が良かったら常念岳に本日アタックする予定
ということでとりあえずまた天気の様子見で常念小屋で休憩
休憩といってももう寝袋広げて完全にシエスタモード
山小屋は大抵、漫画「岳」が置いてる
読んでみたいけど、山小屋おる間で読み切られへんから
山のデータブックとか写真集を見てた
日本百名山一覧が載ってて
それぞれの山になんか一言
「別名 ○○山と呼ばれる」みたいなこと書かれてるんやけど
後輩のEくんは大学のころからこういうことに詳しいから
クイズ出したろうと思って
みたいに出したら
「安達太良山です。」
とかガンガン答えてきてわろた
なんでも知ってる奴おもろい
スマホも山小屋はドコモ以外圏外やったからばか暇
山小屋から外に出ればなんとか電波は立つけど
ええ時間になったから
大量にたまっているであろうLINEを返しに外に出た
前日もぜんぜん返事できてなくて、早朝に一回返しただけやったから
筋肉オバケ先輩から「生きててよかった」
という言葉がきてた
なぜLINEしてたかというと、
8月8日はぞろ目の日ということで、マイプロテインのセールがあったからである
もうおれは大量にマイプロテインを抱え込んでるから今回は購入せえへんかったけど
一応気にかけてくれたらしい
筋肉でつながることは心でつながること
その後、Bくんと自分は若干シエスタした
天気がそんなによくならなさそうやから、この日の行動はやっぱここで終了
真昼間から山小屋でひたすらだらだらと過ごした
山小屋でならなんぼでもだらだらしても無駄とは思わん
外出てチラチラ天気を見たけど、眺めたい方向に雲がかかってるねん
これじゃああきませんわ
ただ常念岳は完璧に晴れてた
早い時間からテントの中でテント張ってゴソゴソしてる人たち
17時頃待ちに待った夕飯
またハンバーグ
いっこうにかまわない
こっちもご飯と味噌汁おかわりし放題
また米2杯食べるまでハンバーグには手を付けへんいつものプレーした
茶碗に盛った米を持った人がまわってきて、茶碗ごとおかわりする斬新なスタイルやった
約4杯食べた
山小屋で米余らせてもしゃあないやろ、山小屋の人もきっとそうおもてると思う
たらふく食べて再び寝袋に入った
そしたら相部屋のおっさんが入ってきた
「こんなん足伸ばしたらぶつかるわ。この値段でこれはひどいねー」って文句垂れてて
これはだるい人やって瞬時に判断できるレベルの人
できるだけ話ひろげへんように適当に相槌うってたけど
おれが関西からきたっていうたら
「関西人はずるいんや。商売とかほんまずるい。朝鮮人みたいや」
みたいなこというてきた
酔っぱらってるらしい
ガン無視でいくことにした
朝鮮人って言われて怒るのもおかしいしな
何人でもいい、きれいな心をもつことが大事
この山小屋は温かいお茶を自由に汲めたから、Bくんは1リットルのペットボトルに温かいお茶をたっぷり入れて
湯たんぽやっていうてマナー違反ぎりぎりのことをしてた
おれはマナー違反じゃないと思ってるからこうしてここに書いてる
冷めてきたら飲んで、また汲んでを繰り返してた
おれら同期3人がおっさんの話をずっと無視し続けるから
後輩のEくんがずっと相手してくれてた
逃げたいし、暇やからトランプしよかって話になったんやけど
それを聞いてたそのおじさんが
「トランプってなにすんの?おれも一緒にやるわ」
っていうてきて
Eくんが
「たぶんぜんぜんわかんないやつです」
っていうて逃げようとしたけど
「教えてくれ」
って言うてきたから
「いますぐはしないです」
いうてその場をしのいだ
そのおっさんは福島出身らしくて相棒にちょっと若めの男性もおった
たぶんおっさんは60代、若男は20代と思う
若男も、「もうおっさんやめとけよ」みたいな雰囲気出してくれてたけど
きっぱりとは言えないようやった
おれは狸寝入りしてた
「福島の人間は貧乏で真面目なんや、みんな農業しとる」って言うてた
まじでさぶいことしか言うてけえへんかった
こんな感じで夜がフェードアウトしていった
あんまり寝付かれへんくて22時ごろになった
Bくんが外に星★見に行ったら、まあまあ見えたらしくて
残りの3人を呼びに来たけど
「感動するほどじゃない」って言われたから
おれだけ面倒やから寝てた
こんなとこでさぶい行動してもうた
明日晴れるかなってみんなで言いながら寝た
か
か
シンプルに
が好き